INTERVIEW
一人ひとりのキャリアに寄り添い、介護業界にきらめきを
スパークルキャリア株式会社
代表取締役 藤原亮太
大阪・奈良を中心とした関西エリアで事業を展開するスパークルキャリア株式会社は、介護業界に特化した転職エージェントだ。「一人ひとりの『いのち』のきらめきを引き出す」をパーパスに掲げ、介護業界の課題のなかで希望と可能性を見出し、一人ひとりがきらめく場所を提供することで、業界全体の発展に貢献したいと藤原亮太代表取締役は展望する。
介護業界に特化した人材紹介
当社は大阪や奈良を始め、関西エリアで介護業界に特化した転職エージェント、人材紹介の事業を展開しています。特別養護老人ホームや有料老人ホーム、デイサービスなど介護業界のさまざまな事業所で働く方を紹介させていただいていますが、なかでも特にマネジメント層である部長、施設長、副施設長、管理者などのハイクラス人材の紹介に強みを持っている会社です。
企業側の課題を解消できるような潜在的な求人提案も
今の時代、求人検索エンジンで仕事を探す方がほとんどであり、さまざまなプラットフォームを横断して転職活動をしている、という方が主流です。そういった状況のなか、転職エージェントとしての当社の強みは、大阪・奈良を中心にした地域密着型の人材紹介の会社であること。加えて、介護業界に特化しているからこその専門的なジャンルで職探しができることだと思います。業界特性や文化を理解し、それに合わせたサービスを提供することでよりベストなマッチングが可能になっています。
我々が、フェイストゥフェイスでやり取りをさせていただいた企業との関係からしか生まれないお仕事も多くあります。インターネットに公開されない求人はもちろん、企業側の課題を解消できるような求人票に頼らない潜在的な求人を、我々からクライアントに提案することも。どちらも、大阪を中心とする関西エリアに地域に根差した展開をしているからこそできること。企業側にもご意見を多くいただき、ご縁をつないでいます。
求職者が将来のビジョンを描けるようなサポートを
人材紹介をするにあたっては、求職者のキャリアと人生の目的、最適な職場環境を提案することに力を入れています。介護業界で自分をどう実現していきたいのか。自分の強みは何なのか。仕事を通してどういったスキルを身につけていきたいのか。そういったキャリア形成だけでなく、どんな人生を送りたいのか。家族設計はどうしたいのか、というところまで、じっくりと話を聞くのが当社の大きな特徴です。人生のなかで仕事の割合は大きく、いわゆる仕事での幸福、やりがい、モチベーションが自分の人生になる方も多い。だからこそ、そこを支援したい、という気持ちがもとになっていますが、人生の目的というのは常に考え続けるものだとも思っています。これからどうしたいのか、それを問い続けてチャレンジし続けることが大切なことではないでしょうか。そのためにどうすればいいのか、それを我々との対話を通じて見つけていただきたいですね。
自分とうまく対話できている方は、転職するときも我々のようなエージェントを必要としません。だからこそ、我々を頼ってきてくださった方には真摯に向き合いたい。転職理由は?など、紋切り型の質問ではなく、もっと寄り添った問いかけをしていけるよう心がけていますし、回答が全てではなく、そこから伝わってくるものを大切にしています。そうすることで、求職者の方もより将来のビジョンがはっきり見え、希望する職場環境がイメージしやすくなるのでは、と考えています。
求職者に寄り添える社員を作る社内環境を
寄り添うというのは、1人じゃないよ、というメッセージを送るだけではなく、その人の本音を聞いて、その人らしさを引き出し、背中を押して次の一歩を踏み出す勇気を与えてくれることも含まれるのではないでしょうか。1人でも多くの求職者の方にチャレンジする勇気を持ってもらえるよう促していきたいですし、そのためにも従業員一人ひとりが自分らしく働けるように、自分の強みを生かした自己実現できる職場作り。やりがいを持って働ける環境作りにも力を入れています。
社内ではコミュニケーションの研修なども頻繁に行っています。外部講師のセミナーなどはもちろん、社員同士で今後の人生をどうしたいか、自分の強みや弱みは何か、というような話をすることも多いですね。そういったことが、目の前の求職者や介護施設の担当者との向き合い方につながっていくと思っています。
自分を育ててくれた介護業界で挑戦したいと独立
私自身、当社を設立するまでは転職を何度も繰り返していました。中学生のときにギターを始め、軽音楽部が盛んな高校に進学したものの、やっぱり音楽業界は才能がないとダメだと挫折。そこから、音響エンジニアの仕事に興味を持ち、高校時代からアルバイトを始め、卒業後はそのままアルバイト先に就職しました。ですが、その会社がいわゆる過酷な労働環境。5年ほど働いたところで、今度は表舞台で人のためになる仕事がしたいとホテルマンに。いつか起業したい、という想いもあったなかで、当時エグゼクティブなお客さまと懇意になり、いろいろな話を聞かせていただいたことは今の糧になっています。
その後、飲食業界などを経て介護業界へ。無資格未経験でもOKという求人票を見つけたのがきっかけでした。それが派遣での仕事だったこともあり、最終的には介護業界へスタッフを派遣する会社の営業になったわけですが、派遣の営業となるときれいごとばかりではいられないんですね。最初は、求職者の方や紹介した介護施設からのクレームも多かったですし、ミスマッチになってしまうことも。そんななか、だんだんとスタッフの定着率も上がり、継続して働いてもらえるなど、結果を出せたことが自信につながっていきました。気付くと、介護業界の派遣営業が一番長く続いた仕事になっていましたが、その後は当時の上司が独立することになり、そこで立ち上げから5期目まで役員として伴走しました。実は、一度選挙に出ようと決意したことがあり、いったんその会社を退職。最終的には選挙への出馬を諦めたため、自分を育ててくれた介護業界に恩返しをし、これまで培った経験を活かすために、もう一度介護業界に挑戦しよう!と決意し、これまでのノウハウや人脈を生かす形でスパークルキャリアを立ち上げました。
自分が挫折を繰り返したからこそ幸せを提供したい
何度も挫折を経験してきましたが、ずっとどうしたら自分はもっと活躍できるんだろう。どうしたらお客さまに喜んでもらえるんだろうと考え続けてきたように思います。上司に相談したことはもちろん、外部のコーチングを受講したり、占いに行ったり。ですが、結局誰も正解なんて提供してくれないんですよね。自分のことは、自分にしか答えを出せないことに気付きました。そのうえで「自分も周りも幸せにしたい」という想いを持って諦めずにやってきたことが今につながっています。自分らしく生きてほしい、そんな願いを込めて、当社では介護業界で働く人々の「一人ひとりの『いのち』のきらめきを引き出す」ことをパーパスに掲げています。自分が挫折を繰り返したからこそ、当社がサポートする人々や企業の方には、皆さん幸せになっていただきたいと思っています。
一人ひとりの「いのち」のきらめきを引き出すために
私が大切にしている考えは、「愛・信頼・感謝・尊重」です。この考えを持つようになったきっかけは、私自身が大きな挫折を経験した際に、周囲の人々からの愛と信頼に救われたこと。これらの価値観を事業に取り入れ、一人ひとりの可能性を引き出すことを目指しています。そして、介護業界の転職であれば、スパークルキャリアだなとまず思ってもらえるような存在になること。自分の大切な人を紹介したいと思えるようなエージェントで在りたいですね。自分の幸せは何か、どういう人生を歩みたいのか。どんなことにチャレンジしたいのか。そういったことを求職者の方に聞かせていただきたいですし、そこに勇気を持てるような支援をしていきたい。それが、我々にとっての「いのち」のきらめき。一人ひとりの「いのち」のきらめきだと思います。