INTERVIEW
お客さまと同じ目線、同じ熱量で、一緒に悩む
哲プランニング株式会社
代表取締役 鈴木哲也
戦略立案、業務改革、商品開発などのコンサル業務を中心に、クライアントの様々なお困りごとを解決に導く「哲プランニング」。その特徴は、幅広い業務経験と多様な働き方の実践によって培われた、並走コーチングとハンズオン支援である。「中小企業こそ日本の宝だ」と断言する代表取締役鈴木氏の、コンサルタントとしての矜持とは。
頼まれ事は試され事。どんなことにも「No」と言わない
哲プランニングは、経営者さまの様々な「お困りごと」を、伴走しながら解決に導くコンサル会社です。現在おつきあいのある企業も、数十人規模の事業者から1,000人規模の大企業まで、多種多様です。ご提供するサービスは、コミュニケーション課題を解決したり業務効率を上げたりする「業務改革・DX」と、ゼロからバリューを生み出す「商品開発」サポートの2つを主軸にしています。しかし、経営者さまのお悩みは、実にさまざまです。そのため私は、「業務改革と商品開発だけしかやりません」などとは決して言わず、先ずは「何でもします!」とお応えすることにしています。当然ながら、特定領域のお困りごと解決が私よりも得意な専門的コンサル会社は、世に山ほどあるはずです。そんな中でも私を信頼し「お願いできる?」とお声がけいただくのは、コンサル冥利に尽きるというか、この上なく幸せなことですよね。もちろん、不安がないわけはありませんが、なあに簡単なこと。ご期待に応えるべく全力で努力するだけです。ご納得いただけなければ返金する覚悟で腹を括れば、大抵のことはできるものです。幸い、そんなケースは一度もありませんが(笑)。
わかりにくいかもしれませんので、一例をあげましょう。当初、ビジネス協業プロデューサーという名目で、業務委託契約を締結したクライアント。現在もおつきあいしているその企業は、AR(拡張現実)技術を持っていて、地下埋設物の可視化ソリューションをインフラ関連企業に売り込みたく、NTT出身の私にお声がけしてくれたのでした。しかし、その後私が提供したのは、マーケター養成の研修講師、実際の新サービス開発業務におけるファシリテーター・プロマネとしてのお手伝い、セールスパーソン育成の研修講師、ベテランマネージャのお悩み相談の壁打ち相手、新米マネージャのコーチングなど、多岐に渡ります。これらはすべて、「やってもらえないか」とクライアントから頼まれた仕事ばかり。研修に使用する資料も、依頼されて初めて作りました。商品開発の基本はマーケット・イン(作る前に売る)ですが、仕事を請けてからコンテンツを作るこうしたスタイルは、まさに商品開発プロセスを地でやっている、という感じですね(笑)。
コンサルは「散らかった机の上を整理する」仕事
ビジネス・コンサルタントと聞くと、どんな人を想像しますか?「御社はこれをすべき」とアドバイスされ、できない場合は「そうですか、困るのは御社ですけど」などと突き放され、実践の手助けをしようともしない。そのくせ法外なフィーを要求する。こういった、一方的”指示者“ではないでしょうか。例えるなら、患者とろくに話さず淡々と薬だけ処方する、「1時間待ち1分診療」の大病院のお医者さんのようなイメージといいますか。しかし私は、同じ医者でも、患者さん個々人の体質に合った漢方薬を処方したり、自然治癒力を高める日々の習慣をアドバイスするような「主治医」的な存在でありたいと思っています。また、コンサルタントの役割を別に例えると、散らかった机の上を整理する「片づけヘルパー」みたいなものです。
いくらお悩みが深いとは言え、クライアントの頭の中に既に何らかの「答え」がある場合がほとんどなのです。しかし、日々の業務の中で降りかかる細々したことがらで頭の中が取っ散らかっていると、何をすべきかという「答え」が見えなくなってしまう。そこで、丁寧に現状の課題を解きほぐし、その課題に時間的・重要度的優先順位をつけ、どのように解決していくのか一緒に考えるのが、コンサルの役割です。「答え」が頭の中にあるということは、クライアントも早晩、自力で解決法を見出すはずです。ではコンサルは何をしているかといえば、ただ「時短しているだけ」とも言えます。しかしながら、「たかが時短、されど時短」であり、「時は金なり」です。また、幸福の女神は前髪しか掴めないと言いますから、課題を早期に解決し好機に備えることは、とても重要です。「鈴木さんに相談して、アタマの中がスッキリした!」「何から手を付ければいいか、とてもクリアになりました」こういう言葉をいただき、晴れ晴れとした笑顔を拝見すると、コンサルやっていてよかったなぁと実感します。
超巨大企業で28年の職歴、ベンチャー企業の社長、そしてコンサルへ
なぜ、ここまで多様な「お困りごと」に挑戦できるのか。それは、私自身がこれまで多様な業務を経験してきたからだと思います。私は民営化直後のNTTに入社し、以降28年間、投資計画、保全、採用、国際、資材調達、働き方改革企画、システム開発、ビジネス開発、マーケティングなど、13の組織にて幅広い業務を経験してきました。つまり、大きな組織の中にあって長年マネージャを務めた結果「チェンジ・リーダー」になったし、サービス開発やスタートアップとの協業検討、ベンチャーのメンタリングなどの経験で自然と「イントラプレナー」になりました。その業務実践がコンサルタントとしての礎を築いた、ということです。今思えば、「とりあえず、あいつなら何を課しても何とかするだろう」という人事や幹部の無茶振りが、私を形成したとも言えますね(笑)。NTTを早期希望退職したのは、大企業でやれることの限界をいろいろ感じたからです。ちょうど会社が、自社ブランドサービスの提供停止を宣言したのも、イントラプレナーである自分にとって「チャレンジングな仕事がなくなった」と痛感した要因のひとつでした。
今や、人生100年時代。新卒で就職した会社に定年まで在籍したとしても、その後30年以上の人生が続くわけです。50歳は、いわば「折り返し地点」でしかありません。私は常々、「人生二毛作」の必要性を説いているのですが(笑)、経済的にも生きがい的にも、まだまだ「二毛作め」の仕事で働く必要があります。私は、NTTとは真逆の環境で「二毛作め」の仕事をしようと決意し、イスラエルベンチャーの日本フランチャイジーCOOを、1年間勤めました。その後、知人が経営する不動産ITベンチャーにて経理系DXを主導する機会を得て、コンサルティング業務を本格的に始めました。個人フリーランスとしてスタートした後、最終的に会社創業に至りました。また、起業した別のビジネスでは、コロナ禍で商売を畳むという苦い経験も味わいました。超巨大企業、ベンチャー、フリーランス、起業、法人成り。私はこれを、密かに「働き方のグランドスラム達成」と呼んでいます(笑)。カバーする業務領域が広いことに加え、こうして様々な働き方に対する基本的理解が深いことも、コンサルタントとしてとてもユニークな強みだと自負しています。
地方企業も、グローバルな競争を勝ち抜けてほしい
これからは、地方の中小企業もグローバルな視点を持って戦わなければ生き残ることができません。何故なら、ボーダレス化によるパラダイム・シフトの結果、既にとても「世知辛い」時代に突入しているからです。ひと昔前は、商圏がローカルに閉じていました。地域内でサプライチェーンが完結していたし、市場も地域限定で、中小企業は「いつものお得意さん」の意向だけ気にしていればそれでよかったのです。また、マーケットが拡大基調にあった高度成長期は、業界最大手でなくても沢山の「おこぼれ」があり、言い方は悪いですが、「それなりの」ポジションでも「それなりの」利潤を上げられた、いい時代でした。しかし、今はどうでしょうか。ネットが普及し、欲しいプロダクトは一発検索され、結果の1ページ目に表示されないとあなたの会社は見つけてすらもらえない。もし見つけてもらっても、ローカル企業も大企業も、地球の裏側の会社に至るまで、カンタンに横並び比較されてしまいます。グローバル競争(地域のボーダレス化)のみならず、業際のボーダレス化も進んでいます。Amazonが、いったいいくつの書店やレコードショップを倒産に追いやったか。Googleが、いくつの検索エンジン会社、広告代理店を廃業させたことか。
私たちは、世界中が巨大なゼロサムゲームに興じるトンでもない時代に生きています。誰かが儲ければ、必ず誰かが倒産する。しかも、“Winer Takes All”。つまり「勝者総取り」の、きわめて残酷なゲームです。みんな仲良く「それなりに」儲けられた牧歌的な時代から、ゲームのルールが大きく変わったのです。どんな会社もこのボーダレス競争に晒されている現在、「日本の中小企業だけは例外だ」なんてことは、もちろんありません。DXを推進し、情報の見える化・効率化を徹底すること。コスト以外の差別化要因を追求し、プロダクトの「ワンアンドオンリー」な価値を高め続けること。陳腐化するビジネスモデルを磨き、参入障壁を常に作り続けること。こうした不断の努力は、人・モノ・金が潤沢でない中小企業だからこそ「何をおいても取り組むべき最重要課題」といってもいいでしょう。人の脳は「聞きたいものしか聞かない」ようにできていますので耳が痛いハナシかもしれませんが、「良薬口に苦し」ですよ。
日本の宝である中小企業をサポートし、日本を元気にしたい
私の夢は、1社でも多くの中小企業に、この世知辛い世界を生き残ってもらうことです。日本には、素晴らしいプロダクトを持った中小企業が、たくさんあります。全企業のうち99%以上は中小企業ですから、ここが日本の競争力の源泉であり宝であることは、間違いありません。私は、競争力を鍛える参謀(コーチ)として、日本の宝である中小企業を支え、何とか日本の活力を取り戻すことに貢献したい、と心から思います。コンサルティングの開始にあたり、私は先ず、経営者さまの「ワクワク」や「お悩み」を徹底して聴きます。クライアントと同じ目線で、同じ熱量をもって、一緒に悩みながら、その「夢」を叶えるため全力でサポートする、それが私の矜持です。「5年以内に上場したい」「業界最大手のXX社を打倒したい」。どんな夢でもいいので、ぜひ相談してほしいと思います。早ければ早いほど、打つ手は沢山あるはずですので。
哲プランニング株式会社
代表取締役
鈴木哲也
コミュニケーション能力に優れ、業務プロセス改革、新たな価値創造を得意とするコンサルタント。1962年、東京都出身。東京大学 工学部 計数工学科卒。大学院入試に落ち、2週間で就職を決めたNTTに、結果的に28年在籍。企画力、論理分析力、課題設定力、業務完遂力を徹底的に磨く。2016年NTT早期退職後は、ベンチャーCOOを経て、独立。2017年、鮮魚のECショップで起業。並行して、コンサルティング業務開始。2022年に法人成りし、哲プランニング株式会社創立。現在、モバイルコンテンツ会社、DX支援会社、エネルギー関連ベンチャーなど、多数の企業でアドバイザー活動中。